mamma-man
sae
2006.8月女児出産35歳

我が子はここでは「ヘグ」。「ヘグー」と泣く時期があったから。

original:「マンマーマン!」とは・・・
片田舎のイタリアのどーーんとでっかいマンマは 子だくさんで たくましくて たくさん大皿料理とか毎日つくって 毎日笑ってだんなさんからチュッみたいな、陽気なマンマなのです。強いマンマになりたい。

Renewal:明るすぎるバツイチ、マンマーマンです。

ニンプブログ ニンプーマン!

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はせがわくんきらいや
 来月、私の実家へ家族揃って引っ越し(出戻り)するため、ただ今実家をお片付け。
の途中に、出てきた、懐かしい絵本。表紙から見ても、とても30年前の絵本に見えない、シンプルで配色のきれいなともするとおしゃれ本。
黒墨一色で描かれる、書き殴られたぐにゃぐにゃの文字と、ページから飛び出しそうな顔や手。生き生きと描かれたはせがわくんと、ぼくとのお話。
”ぼくは、はせがわくんが、きらいです。はせがわくんと、いたら、おもしろくないです。なにしてもへたやし、かっこわるいです。はなたらすし、はあ、がたがたやし、てえとあしひょろひょろやし、めえどこむいとんかわからへん。”
”おばちゃんのはなしようわからん、なんでそんなミルクのませたんや” ”そうねえ、だけどなかよくしてやってね。”
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はせがわくんは、昭和30年代に起こった森永ヒ素ミルク事件の被害者です。赤ん坊が飲むミルク缶に、ヒ素がまぎれており、2万人の幼児が被害に遭い、194人が亡くなりました。
ぺらぺらめくりながらぐんぐんひきこまれ、涙がぽろぽろこぼれ、目眩がした。※けっして障害者がかわいそうという描写で泣いているのではありません。
ぼくは、まるで弱者の象徴のような、はせがわくんのことがだいきらいで、毎日いじめたくなる存在で、だけど、ラストの方のページで
”長谷川くん、もっと早うに走ってみいな。長谷川くん、泣かんときいな。長谷川くん、わろうてみいな。長谷川くん、もっと太りいな。長谷川くん、ごはん、ぎょうさん食べようか。長谷川くん、だいじょうぶか、長谷川くん。”
とぼくがさけぶ(あくまでわたしのこころの中で)。
「ぼく」は、なんだか子どもにはよくわからないむずかしいことが原因で、はせがわくんがおかしくなっていることを、なんとなく子どもの勘で知っている。でも目の前にいるはせがわくんのことはやっぱりいらつく。けれどもこの言葉の「ぼく」からはせがわくんへ向けられた怒りは、はせがわくんを超えてもっと先のもっと大きいものの方へ向かっていて、けれどもそれはどこにも当たらなかったから(だって相手は森永)、仕方なくUターンして、はせがわくんへのかすかな、いや大きな愛情として帰ってきているところに、ぐわんぐわんと揺らされてしまう。「ぼく」のさけびは、はせがわくんと一緒に発せられている。こんな事件がありましたー!と言ってデモ行進はしないけど、強くてやさしい「ぼく」は、今日も涙をたらすはせがわくんを丸ごと受け入れて、野球の帰り道に背負って歩く。

わたしは「ぼく」になれるだろうか。
こんな表現すごいなあ。と改めて作者を見ると、当時(1980年)ハタチになった長谷川集平さんがこの絵本を作っていた。武蔵美中退。ヒ素ミルク缶は、赤ん坊の時に3缶飲んだそうです。
「ぼく」の中からわきあがっている、自分でもまだ気づいていない温かくて熱い、くやしさが、わたしの胸を打つのです。こどものときは、この絵本のよさがここまで分からなかった。
「障害者を謳う本」じゃない、「社会批判の本」じゃない、「公害告発の本」じゃない、人間の、あたたかい本です。
わたしよりうまくよさを書いているページ




| 絵本 | 22:21 | comments(2) | - |